BRAND BIBLE

#0032020 07/02

一日の積み重ねが、あなたをつくる。

「最近、時間の流れが早いな。」「色々なものが便利すぎやしないかな。」
もし、あなたがそう感じているとしたら、とても健全な感覚の持ち主だと思います。
私自身、「ちょっと時間を止めて」と思うことさえあります(笑)

スマートフォンやインターネットの影響も大きいと思いますが、
現代は「暮らす」ということに対して合理的過ぎる状態になっています。
時間が早く過ぎるように感じるのも、そのためでしょう。
例えば、速く移動していると道端の小さなものを見逃してしまうように、
時間の流れを早く感じているほど暮らしの中のささやかな喜びもまた、
見逃されてしまいがちになります。
便利であること。合理的であること。それ自体は悪いことではないのに、
どこかに不安を感じるのは、世の中が進歩する一方で、
丁寧に暮らすということがぞんざいになりつつある裏返しでもあるのです。

では、失われつつある丁寧で、品にあふれた暮らしのあり方はいつやってきたのでしょう。
洋風の暮らしという点で見れば、そのエレガンスは
まさにリネンと共に広がったと言っても過言ではありません。
舶来品で様々な銘品が入ってきた時、その暮らしに憧れた人たちは、
洋館を建て、海外のスタイルを取り入れて日々の中でたしなみ、そして愉しみました。
日本の食卓はもともと塗りの台なのでテーブルクロスをかける文化がありませんでしたが、
リネンのクロスを取り替える習慣によって他人につねに見られるわけでもない家の中で
丁寧に暮らしを営み、一日を積み重ねていく歓びを知ったのです。

グラン フォン ブランのリネンが提案する暮らし方は、
実は、上質な暮らしに憧れる当時の人たちが取り入れていたスタイルに似ています。
現代は、様々な物を外見だけで選んでしまいがちなためか、
他人に見られる部分は力を入れるけれど、見られない部分は疎かにされている気がします。
しかし、もっと家の中で暮らすことを大切にしてほしいし、一呼吸おいて見直してほしい。
その人の暮らし方は、その人の生き方です。
暮らすということは、一日を重ねて生きていくことであり、
その蓄積があなたという人間をつくっていくことに自覚的であってほしいと思います。

便利であるとか、お得であるとか、世の中は様々な形で
あなたを丁寧な暮らしから遠ざけようとします。そのすべてが悪いのではありません。
ただ、大切に日々を積み重ね、自分という人間を形づくるための支えとなるブランドが
今はあまりにも少なすぎる。そう感じています。
グラン フォン ブランが合理的とは言い難い上質なリネンにこだわり続け、広めるのも、
現代が失いがちな豊かさや人間らしさを守りたいからにほかなりません。